ごあいさつ
日頃、婦人発明家協会に多大なご支援とご鞭撻をいただき、心よりお礼を申し上げます。
婦人発明家協会は、発明協会主催の「生活を豊かにする女性の発明工夫展」の受賞者らにより、昭和28年に設立されました。以降、女性発明家を中心とした交流の場であるとともに、アイデアの特許化や商品化に関する勉強会や、発明コンクール「なるほど展」の開催などの活動を継続してきました。これらの女性の活躍を応援する当会の取り組みをご評価いただき、「なるほど展」には、上皇后陛下、皇后陛下をはじめ、各妃殿下の多くの御成りを賜っています。
会の発足から半世紀以上が経過し、昨今では100円ショップをはじめ、暮らしの課題を解決する廉価な商品を販売する事業者が大変多くなりました。このような中、引き続き個人発明家の皆様が魅力的な商品を生み出し続けることは容易ではありません。私は民間企業で22年間研究開発に取り組み、平成22年には全国発明表彰21世紀発明賞を受賞した経験もあります。ここから言えることは、頭で思いついた段階のアイデアは既に思いついた人がいると思ったほうがいい、ということです。良い発明、そして魅力的な商品を生み出すために、私からは以下の2点をお伝えしたいと思います。
①生活者としての視点を大切にすること
当会員の作品に介護用品の占める割合が高くなっています。当事者だからこその気づきを大切にしてください。
②利用を想定している方に使っていただくこと
試作して使っていただくと、大体は想定外の問題が発生します。民間事業者も数多くの試行錯誤を重ねています。あなただけが発見した問題を解決するアイデアこそ、あなただけの発明、発見、そして商品につながります。
本会への引き続きのご支援をお願い申し上げるとともに、会員はじめ皆様のご健勝と益々のご活躍を祈念し、私からのご挨拶とさせていただきます。
婦人発明家協会会長
東京都議会議員 福島りえこ
ごあいさつ
この度の、大阪北部地震、線状降水帯による各地の豪雨、過去に例を見ないほどの強烈な台風、そして北海道胆振東部地震の被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 自宅に戻れない方も多くいらっしゃると聞きます。避難所での慣れない生活は本当に大変だと思います。どうぞお身体にお気をつけてお過ごしくださいますよう、そして一日も早く平常の生活を取り戻されますことを願っております。
«就任のご挨拶»
中沢信子前会長の後任として婦人発明家協会の会長に就任いたしました福島りえこです。
東芝の研究開発センターで22年間、研究開発に関わってきました。2017年7月からは東芝を退職し、都議会議員を務めています。 発明には研究者として長年慣れ親しんできました。最も評価された発明は「自然で見やすい3Dディスプレイの発明」(特許第3892808号)といって、東芝が世界で初めて製品化した、メガネを使わなくても見られる3Dテレビの基本となった特許です。2010年に全国発明表彰の21世紀発明賞を受賞しました。
発明で大切なことの一つ目は、課題設定だと思っています。何を解決したいのか。その問題は本当に解決が必要とされているか。とても大切なことです。二つ目は、実際に手を動かしてみること。頭で考えただけのアイデアは、他にも考えている人がいると思ったほうがいいです。そして、三つ目は、考えていた通りにならなかったときこそチャンスであるということ。やってみたことで分かった問題点は自分だけのものです。私は、手を動かして見つけた課題を解決するためのアイデアが、唯一無二の特許になると思っています。
総会で多くの会員の皆様と初めてご挨拶しましたが、意欲的で前向きな議論に感心しました。いつまでも楽しめるのが発明です。2018年3月4日~10日で開催される、第51回なるほど展の一層の盛り上げ、そして、新規会員の獲得にもチャレンジしたいと思っています。そして任期中に私も一つぐらいなるほど展に出せる作品を考えたいです。どうぞよろしくお願い申し上げます。