ごあいさつ

  新型コロナの重症化率の低下に伴い「5類」移行が取り沙汰されるなか、婦人発明家協会としては4年ぶりの「発明コンクールなるほど展」に向けた作品募集と審査を行っています。中止の期間に皆さまが温めてこられたアイデアは、これまでと変わらず生活に寄り添った、そして他者への思いやりにあふれる作品ばかりで、心温まる思いをいたしました。

  ところで、昨今は100円ショップをはじめ低額で暮らしの課題を解決する商品を販売する民間事業者が大変多くなりました。このような中で引き続き婦人発明家の皆様が魅力的な商品を生み出し続けるために、私は以下の2点が大切だと考えます。


①生活者としての視点を大切にすること
作品に占める介護用品の割合が高まっていますが、これは民間事業者との大きな違いだと思っています。当事者だからこそ気づけることを大切にしていただきたいと思います。

②利用を想定している方に使っていただくこと
私は、研究開発に永らく従事し、2010年に21世紀発明賞を受賞したこともあります。その経験から言えることは、頭の中で考えるレベルの発明は同じことを考えてる人がいること、そして、実際にやってみて気づいたことこそが発見になる、ということです。民間事業者は数多くの試行錯誤を重ねています。会員の皆様も、アイデアを形にして当事者に使っていただくことを実践してみてください。きっと素晴らしい発見があります。

この一年の会員の皆様のご健勝と益々のご活躍を祈念いたしまして年頭のご挨拶とさせていただきます。
    
           婦人発明家協会会長
           東京都議会議員 福島りえこ

ごあいさつ

 この度の、大阪北部地震、線状降水帯による各地の豪雨、過去に例を見ないほどの強烈な台風、そして北海道胆振東部地震の被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 自宅に戻れない方も多くいらっしゃると聞きます。避難所での慣れない生活は本当に大変だと思います。どうぞお身体にお気をつけてお過ごしくださいますよう、そして一日も早く平常の生活を取り戻されますことを願っております。

«就任のご挨拶»
中沢信子前会長の後任として婦人発明家協会の会長に就任いたしました福島りえこです。

 東芝の研究開発センターで22年間、研究開発に関わってきました。2017年7月からは東芝を退職し、都議会議員を務めています。 発明には研究者として長年慣れ親しんできました。最も評価された発明は「自然で見やすい3Dディスプレイの発明」(特許第3892808号)といって、東芝が世界で初めて製品化した、メガネを使わなくても見られる3Dテレビの基本となった特許です。2010年に全国発明表彰の21世紀発明賞を受賞しました。

 発明で大切なことの一つ目は、課題設定だと思っています。何を解決したいのか。その問題は本当に解決が必要とされているか。とても大切なことです。二つ目は、実際に手を動かしてみること。頭で考えただけのアイデアは、他にも考えている人がいると思ったほうがいいです。そして、三つ目は、考えていた通りにならなかったときこそチャンスであるということ。やってみたことで分かった問題点は自分だけのものです。私は、手を動かして見つけた課題を解決するためのアイデアが、唯一無二の特許になると思っています。

総会で多くの会員の皆様と初めてご挨拶しましたが、意欲的で前向きな議論に感心しました。いつまでも楽しめるのが発明です。2018年3月4日~10日で開催される、第51回なるほど展の一層の盛り上げ、そして、新規会員の獲得にもチャレンジしたいと思っています。そして任期中に私も一つぐらいなるほど展に出せる作品を考えたいです。どうぞよろしくお願い申し上げます。